駐日マケドニア大使、アンドリヤナ・ツヴェトコビッチ(Ambassador Andrijana Cvetkovik) さん直伝のレシピです。
じっくり煮込んだ豆とパプリカベースのルーがやさしくなじみ、心がやわらかくなるような美味しさ。マケドニアのお母さんたちが手間をかけ、愛情をこめて作る家庭料理の奥深さをじんわりと感じます。
マケドニアから材料をすべて運んできて大使のお母様が作ってくれたタフチェ・グラフチェは、スパイシーさをほぼ感じないくらいマイルドなお味でした。日本で売っている鷹の爪といわれる赤トウガラシは、かなり辛いと感じる方もいると思います。鷹の爪でも、豆と一緒に煮るだけであれば、あまり辛さは移らず、ダシと香りが移るというのが、記者の印象ですが、辛いのが苦手な方は、トウガラシの量は好みで加減してくださいね。ちなみにレシピにはないですが、写真の、大使のお母様のタフチェ・グラフチェはハーブ入りのようです。家庭料理ですから、作る人によって少しずつひねりが利いているんでしょうね。
タフチェ・グラフチェ (Tavche Gravche)
材料:
- 白インゲン豆(ホワイトビーンズ)4カップ(約500g)
- ひまわり油 大さじ3
- 大きめの玉ねぎ(煮込み用) 1個:1/4の大きさに切っておく。
- 大きめの玉ねぎ(飾り用) 1個:3ミリくらいの薄さで輪切りにする
- 乾燥した赤トウガラシ 2本
- 塩 大さじ1
- パセリ みじん切りにしておく
(ルーの材料)
- ひまわり油 1/2カップ
- 粉末パプリカ 大さじ2
手順:
- 4.5−5.5リットルくらいの容量の鍋に白インゲン豆を入れ、水を入れる。豆の表面から5センチくらい水がかぶるようにする。
- ひまわり油を入れる。
- 玉ねぎと赤とうがらしを入れる。
- 強めの中火にかけ、1時間半から2時間ほど、豆が柔らかくなるまで煮る。頻繁にかきまぜ、水が蒸発してきたらお湯を足す。シチューをつくるような要領で。
* 豆が煮えたら、ルーを作る。このとき、豆を火からおろさないこと。
- ひまわり油をフライパンにひき、中火でわずかに温める。
- 粉末パプリカを入れ、かき混ぜる。香りがたち、まとまった状態になるまでかき混ぜ続ける。
- ルーを豆の鍋にいれ、かき混ぜる。
- 塩大さじ1を入れ、2−3分沸騰させる。
- 火からおろす。
- オーブンを205℃に温める。
- 赤トウガラシを取り出しておく。大きなキャセロール、もしくはダッチオーブン、大きめの素焼きの器などに豆を静かに入れる。汁は全部入れず、豆がぎりぎりかぶるくらいの量でストップする。
- 豆と一緒に煮た赤トウガラシと輪切りの玉ねぎを上にのせて体裁よく飾る。
- 適宜、塩こしょうをふる。
- オーブンで30分、もしくは豆の表面がカリッとするまで焼く。
- オーブンから出し、15分くらい冷まし、なじませてから提供する。
- みじん切りのパセリを散らす。